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バケペン

 昨日少しだけ早く帰宅した私は,足下の箱に入っているバケペンに目をやりました。まあ,すぐに修理が出来るわけではないけども,どんな様子かさっと見るだけ見てみようかと思って,あちこちいじり回しました。

 昨日のオリンパスペンEEDと違って,こちらは相当使い込まれています。汚れもひどいですし,程度も良くないような印象です。プロ用のカメラなのですから酷使されていて当然ですが,不思議とラフに扱われた感じはないんですね。

 ボディマウントキャップを外してみると,ミラーが半分上がった状態です。一眼レフでミラーが中途半端な状態で止まっているのを見るほど,嫌なものはありません。しかし,バケペンの場合,電池がないのにシャッターを切るとミラーが半分くらいで止まり,シャッターは開きません。まあこれはこれで良い仕組みですね。

 しかし,本当に壊れているのかも知れません。

 あと,困ったなあと思うような破損もありました。バケペンはファインダーを取り外すことが出来るのですが,外したところから銅か真鍮のチェーンがだらーっと垂れ下がっています。

 手持ちの本で調べて見ると,これは絞りの情報をファインダーに伝達するための仕組みだそうです。私の個体はTTLファインダー付きでしたので,ファインダーに内蔵された露出計に,絞り情報を伝達する仕組みとして利用されていたはずですが,チェーンが切れてしまっているので,まったく機能しないと思われます。

 手始めに,このチェーンの様子を確認してみました。

 見事に途中で切れています。なぜこんな風に切れたのか分かりませんが,プーリーにかかる部分が切れていることから察するに,プーリーからチェーンが外れてジャムったところで,無理に絞りリングを回したとか,そういうことではないかと思います。

 切れたチェーンをどうやって修理するかですが,潔く交換したいところです。太さ1mm程のチェーンがあればいいんですが,少なくとも手元にはありません。幸いハンダが乗る素材ですから,チェーンの輪を1つ開いて,切れたチェーンを繋いでハンダ付けしてみます。

 一応うまくいったのですが,組み立て後何度か連動機構を動かしているうちにまた切れてしまいました。再びハンダ付けをしたのですが,ハンダ付けでは思った以上に強度が不足しているのかも知れません。

 続けて,シャッター機構の確認です。電池の代わりに電源器を6Vの設定して繋いでみますと,なんとまったく問題なく動いています。シャッターダイアルの設定でシャッター速度も変わっています。1秒のはずが0.8秒くらいなので,調整は必要でしょうが。

 また,ミラーの開閉が粘っています。開くときはいいとして,閉じるときにゆっくり落ちてきます。油ぎれか,腐ったモルトでしょうね。

 シャッターについては,少なくとも電気系は無事です。メカもそんなに複雑ではないので,ばらして掃除して給油するくらいはなんともないと思います。難しいのは調整でしょうか。

 とにかく,あちこち動きがとにかく渋い。全バラシをしないといけないのでしょうが,今の私にそれに取り組む覚悟がまだ出来てません。あと,気をつけたつもりだったのですが,取り付け場所不明のスペーサが2枚ほど出てきてしまいました。これでもうフィルム面もしくはフォーカシングスクリーンとの平行が確保出来なくなってしまいました。ああ,なんたる失敗。

PENの四角いシャッターボタン

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 かつてminoltaCLEの故障品(断じてジャンクではない)を気軽にチャレンジして下さいと,快く私の修理技術向上のために提供して下さった方が,またありがたいことに要修理品を提供して下さいました。

 思えば,辛く支えを失った時機にも,へし折れてしまわなかったのは,自己表現と自己主張としてのカメラ修理に没頭したことと,これをいろいろな形で支援して下さった方々のおかげです。

 今もどん底の状態で夢も希望もありませんが,どん底も慣れてしまえば都です。人間というのはかくも都合のいい生き物かと思います。

 CLEは私の修理カメラの中でも,非常に意味のある1台です。Mマウントレンズが使える距離計連動型のカメラで,今なお人気の衰えない憧れの名機であったことはもちろんですが,メカではなく電気回路が故障していたため通常の修理が不可能であった状態から,同じ働きをする回路をPICマイコンで作り直して復活させたという,マイコン応用工作技術の数少ない実用例でもあるのです。ゆえに愛着も大きいものがあります。

 距離計の調整も経験しましたし,コシナの安物レンズばかりとはいえ工作精度の良い金属鏡筒の質感を連動する距離計と共に楽しんだり,レンジファインダー機ならではの対象型広角レンズを使ってみたりと,一眼レフとは別の世界に足を踏み入れた点でも画期的でした。

 機材が増えすぎた(防湿庫がいっぱいになった)ことで最近ジャンクカメラの保護とレストアは自重気味な所があったのですが,未知の分野として残っていたのが,ハーフサイズと中判です。

 中判はしゃれにならないので手を出さずにいるつもりだったのですが,ハーフサイズについては,かなり本気でした。というのも,かつてサムライZのレストアに失敗しているからです。

 あの時は,レンズがダメだったんですよ。カビかなと思っていたら,貼り合わせガラスのバルサム切れだったというオチでした。結局それが分かるまで分解を続けた結果,組み立て直す気力も失せて,その日のうちに廃棄したという苦い記憶が甦ります。あれ,5000円ほどもしたっけなあ。

 何年か前,ハーフサイズのブームが起きて,その代名詞であるオリンパスペンの人気が再燃,価格も高騰したことがありました。今は落ち着いているような感じですが,ハーフサイズのカメラには「ハーフサイズであること」以外の魅力にあふれたカメラが多いのも,とても面白いことだと思います。

 そんなわけで,オリンパスペンを機会があるごとに見てはいたのですが,そこそこの程度のものでも結構なお値段で,逆に安いものは復活させられそうにないくらいの程度の悪いものしか見つけられず,お手頃なものがなかなか見つかりませんでした。

 そこへ,先程のCLEの方から,突然の申し出を受けます。送られて来た段ボール箱に入っていたのは,オリンパスペンEEDと,なんとアサヒペンタックス6x7の2つ。

 いやーこれが「バケペン」ってやつか,まぢで化け物だなこいつは,などと6x7を手に取り,思わず及び腰になります。

 そしてその脇にあった,ボクシーで小綺麗なカメラが,ペンEEDでした。

 あれ,ペンってこんな形だっけ?

 そんな風に思ってgoogle先生に相談してみると,なんでもEEDは高級機で,F1.7の明るいレンズにオリンパス謹製の絞り兼用シャッターとプログラムAEを搭載したものだそうです。しかし形は他のペンとはちょっと違っていて,丸みがなく角張っています。このあたりが異端児と呼ばれるゆえんなのでしょう。

 またレンズは意欲的なスペックですが,当時の工作精度から当たり外れがあるらしく,これがこのレンズ(というかカメラ)の評価を二分する理由になっているのだろうという意見もありました。確かにこのレンズの描写については,いいという人と今ひとつという人に別れているように感じました。

 高級機であったにもかかわらず,生産台数は非常に多いという事ですが,しかしあまり中古店の店先で見ることがないんですよね。

 個人的に,このEEDは手に取った瞬間からとても気に入りました。カメラらしさは大きなレンズにやどります。ややオフセットしたレンズを,直線が取り囲むデザインはシンプルでとても綺麗です。技術的に好ましいと思ったのは,セレンではなくCdSを使っていることでしょう。セレンはもう修理出来ませんし,代替品を探すのも面倒です。CdSならストックもあるし,使い慣れています。壊れてもなんとかなります。(ついでにいうとレンズの周りにあるセレン用の複眼が苦手です)

 送って下さった方のコメントによると,電池を入れても動作しない,赤ベロが出るとのこと。赤ベロ?

 ペンEEDは,測光結果が撮影可能範囲を超えてしまうと,ファインダーに赤いベロを出してシャッターボタンをロックします。(この状態でセルフタイマーを動作させてしまいどうにもこうにもならなくなって慌ててしまったのですが,現代ならこの設計はNGでしょう)

 これを赤ベロというそうですが,電池が切れている場合も同様になります。測光系に異常があるのではないかというのがその方の意見です。なるほど。

 外観はスレなど使用感もありますが,その割には小綺麗になっています。なかなか程度が良さそうに見えますが,これは後で謎が解けます。

 レンズはカビも傷もなく,とても綺麗です。変色もヤケもなく,まるで新品のようです。いつもそうなのですが,レンズを見ると,どんなに忙しいときでも修理をしようとやる気がわいてきます。しかし,レンズの正面には分解痕があります。この固体は既に誰かに分解されていますね。中古屋に出すこともオークションに出す事も,控えねばなりません。

 ファインダーは内側がやや曇っているし,ゴミも入っています。掃除が必要でしょう。

 絞りをAUTOにせず,固定にするとマニュアルでシャッターが切れます。速度を変える手段がないのでストロボ撮影用です。動作させてみるとガバナーの音が目立ちますが,一応シャッターはちゃんと切れるようで,ありがちな羽根の固着もないようです。速度が出ているかどうかはわかりませんが,ガバナーのきき具合から考えると,1/15秒とかそれくらいでしょうか。

 さっと表面の汚れを拭い,電池ケースを開けてみますが,液漏れもなく,目視で怪しい部分はありません。これは本当に内部の電気系が死んでいるのかも,と思いながら,電源器を1.5Vに設定して繋ぎます。やはり動作しません。やっぱり電気系かぁ・・・

 電池ケースの断線もあるだろうと底板を外してみるのですが,期待に反して電池ケースの断線はありません。ハンダできっちりくっついています。

 接触不良の可能性もあるなと,この配線に直接電源器を繋いで試してみると,なんとあっさり動いてしまいました。

 明るさに応じてシャッター速度も変わるし,絞りの開度も変わります。

 ということで,本体は分解をしなくても良さそうです。せっかく中身を勉強するチャンスだったので,内心残念な気持ちもありましたが,ちゃんと使えそうな個体を無理に分解して壊してしまうかもしれないというのは,私の考え方には沿いません。

 各部の清掃をしましょう。軍艦部を外します。油はもう切れているような感じですが,清掃を必要とするような汚れもなく,大変綺麗です。ただ,CdSの受光窓に貼られたモルトは腐ってボロボロになっていました。ささっと張り替えます。

 ファインダーを外し,綿棒を使って清掃します。曇っていることも考えましたが,幸いそれもなく,綺麗になってくれました。ASA表示とフィルムカウンターの表示窓を磨いて,綺麗になったところで軍艦部は終了。

 続いて底部です。本体内部に貼られた遮光用のモルトはこちらも腐っているので,張り替えることにします。約40年経過していますから,当時のモルトがダメになっているのは当たり前の話です。

 そして問題の電池ケース。どうすれば確実に通電できるかを考えたのですが,マイナス側に接触する金属のバネと,これを固定する真鍮製のビスを直接ハンダ付けしてしまえばよいのではないかと考えました。

 しかし大失敗。なかなかハンダが付かず,電池ケースが熱に耐えきれず溶けてしまいました。もうビスでバネを固定することができません。

 仕方がないのでバネとビスを外し,先にハンダ付けした後,電池ケースの別の場所に穴を開けて固定する作戦に切り替えます。しかしここでも失敗。どうもこのバネはステンレス製のようで,ハンダが乗らないのです。

 さて困った。ここで私はステンレス製のバネに通電性を期待せず,あくまでバネ性だけを頼ることにしました。通電はリン青銅板をバネと同じサイズに切って重ね,ここに直接ハンダ付けした導線で確保します。

 もともとMR9という水銀電池など使うつもりもないので,SR44の縁に1.5mmくらいの厚みのスポンジテープを巻き付けて代用します。

 長めのビスに交換し,電池ケースに穴を開けてバネを固定し,脇にもう1つ開けた穴から導線を通してハンダ付けします。これで理屈の上ではばっちりなはずです。

 電池の底と縁でショートしないように絶縁テープを貼り付け,一応の対策を行ったあと組み立てて確認すると,問題なく動作してくれています。

 問題なく,とはいいましたが,露出計の値を読み取ることが出来るわけではないので,あくまで明るさに応じてシャッター速度と絞りが変化していることを確認しているだけです。それっぽい感じで変化しているので,そんなに大幅にずれているという感じはしません。

 センチュリアの生産が終了して,安いフィルムのユーザーが難民としてさまよい歩く昨今,36枚撮り一本で72枚も撮影できてしまうハーフサイズカメラは,登場時の「フィルムを大事に使う」という本来の目的で,再び評価されるようになるかも知れません。

 考えてみると,デジタル一眼の主流であるAPS-Cサイズというのは,ハーフサイズと似たような大きさです。35mmフィルム換算の焦点距離にするのに,どちらもざっくり1.5倍します。もしかすると,このあたりの大きさが古今東西,経済的合理性によって収れんした結果なのかも知れないですね。

 さて,一通り動作確認をし,清掃を終えて,最後の仕上げに裏蓋のモルトを交換します。さぞボロボロになっていることだろうと思っていると,意外にしっかりしていて,綺麗です。さすがに弾力は失われつつあるようですが,遮光機能は十分果たしそうな感じです。

 ・・・うーん,これは一度誰かの手によってレストアされているんじゃないのかなあ。

 分解痕があり,シャッターもレンズも綺麗であったことから,素人さんによるメンテが行われたのではないかと思います。モルトの交換も行われているということでしょう。しかし軍艦部や底板を外したわけではないようで,この部分の内側に使われているモルトはボロボロのままでした。

 加えて電池バネのビスは頭がなめていました。接触不良を直そうとして,ビスを締めたかゆるめたかした際に,潰してしまったのでしょう。

 よく見ると,張り皮も大変綺麗です。40年も経過すれば薄汚れてしまうものですが,この綺麗さは張り替えがなされているのでしょう。

 全体にとても大切に維持されていた印象で,この様子だと前のオーナーは動作しなくなった時にきっと悔しかったのではないでしょうか。

 最後の最後に,各部のスミ入れです。白と赤と黒とオレンジの4色でスミ入れを行っていきます。どういうわけだかエナメルシンナーのボトルが行方不明になってしまい,捜索作業に時間がかかってしまったことは内緒ですが,ともあれ作業完了。白い文字が鮮やかだと,本当に全体の印象が変わってきます。

 試写はこれからですが,機構的に問題はなさそうですし,電気的にも確実な動作はしています。調整がずれていることは心配で,せめて無限遠くらいは確認しておこうかと思ったのですが,シャッターを開放に出来ないカメラですから面倒なのでパス。フォーカスも目測で行う程度のものですし,絞りの値もコロコロ変わるので被写界深度も不定というカメラですから,あまりこだわっても仕方がありません。

 実は今週末,所用で実家に戻ることになっています。今回は滞在期間も短いしカメラは持参しないつもりでいたのですが,このペンEEDのテストを行うのに絶好の機会です。24枚撮りのセンチュリアスーパーを詰め込んで,試し撮りをしてきたいと思います。

 今回も,また他の人の好意を受けてしまいました。その時々でふと私のことを思い出して下さるから,声をかけてくれるのでしょう。なんとありがたいことでしょうか。

 私がこうしてペンを手に入れて喜んでいると,ちょうどオリンパスからペンを関したデジタルカメラが登場しました。E-P1がそれですが,なかなかかっちょいいですね。

 いわく,ペンのフィロソフィーを継承ですか・・・確かに個性的なメカニズムや大きさ,デザインなどはそうかも知れません。しかし大事なことを忘れていませんか,オリンパスさん。

 ペンは,6000円で売れるカメラを作れ,が設計者への指示でした。性能で妥協せず価格を下げるために斬新な機構を盛り込んだことが,ペンの一番大事なフィロソフィーじゃないでしょうか。

 レンズ込みで10万円を越える高級機がペンというのも,なんとなくしっくり来ません。確かにペンFは1963年当時25000円もした高級機でしたし,今回のE-P1はFをモチーフにしているのも分かります。かつてのペンの低価格とお気楽さは現在のコンパクトデジカメが担っているという点で,この作戦しかないことは理解できます。

 でも,これはすでにペンではなく,オリンパスがかつて出し損ねた,ContaxTやContaxG1,Nikon28Ti,GR1,TC-1やHEXARなどの高級コンパクトカメラのフィロソフィーなんじゃないですか。ペンならスニーカーであって欲しかったなあと,私は思います。

 ・・・でもかっちょいいなあ,欲しいなあ。


 さてさて,バケペンですが・・・

 これはもう圧倒されっぱなしで,手に取るとため息がでてそのまま箱に戻してしまいます。大きいですし,時期的にはAsahiPentaxESあたりと同じ時期ですので,修理や分解はそんなに難しいとは思っていませんが,20cmもあるような巨大ムカデに遭遇したような恐ろしささえ感じてしまうのです。

 レンズもありませんし,フィルムもありません。というか中判なんか使ったこともありません。当然自分では現像も出来ませんし,スキャンも出来ません。ないないづくしのなかで,バケペンの修理に取り組むには,もう少し準備が必要かなあと思っています。

地デジアンテナブースタの効き目

 地デジ導入にあたり,テレビ神奈川が安定して受信できていないことは,先日もここに書きました。そしてアンテナブースタを使ってみようという話になっていたのですが,この前の土曜日に手元に届きましたので,試して見ました。

 実は私もエンジニアの端くれですので,アンテナブースタなんてのは「初歩のラジオ」に製作記事が出てくるくらいの簡単なもので,中学生の教材だとなめてかかっておりました。

 その実,今まで何度か作ってみましたが一度として満足行く結果が得られたことはなく,ブースタを間に入れない方が受信感度が高いとか,ブースタに使ったICがなにやら熱くて指をやけどしたとか,まるでドジっ娘さながらの鈍くささです。

 しかし,ブースタも買えば何千円も何万円もする代物です。結局最終的に綺麗に受信できるようになればよいわけですから,数百円で自作出来ればそれが一番良いわけです。

 そう考えて取り組んでも一度としてうまくいかない私は,すっかり高周波に苦手意識を持つようになりました。世の中頑張ってもどうにもならないことというのがあるものです。

 そんなわけで,テレビ神奈川が安定して受信できるように,都合3種類のブースタを作ってみたのですが,いずれも失敗。こんなにうまくいかないものかと,原因を探る気にもなりません。

 もうあきらめて,ちゃんとしたものを買おう,メーカーの軍門に下った私は,googole先生と相談の上,1つの機種に行き着きました。

 YAGIのアンテナブースタでDPW02という機種です。ゲインは2倍,アンテナ直下に取り付けることも可能な防水仕様で,電源部は室内におけるように分離されています。価格は約4200円ですが,安い割にはなかなか評判もいいようです。

 私の場合,集合住宅ですので,共聴システムの一部としてアンテナブースタは入っているはずです。しかし,建て屋全体でそこにぶら下がる機器が多かったりするとレベルは下がります。こういう場合,室内に個別のブースタを用意すると改善するそうで,実はアンテナブースタのメーカーもそういう使い方で効果が出るように,作るんだそうです。

 これが一戸建てで,アンテナからのレベルが元々低いものを室内に用意したブースタでパワーアップしようとしても,元々小さい信号ですから大きくするにも限界があるんだそうで(どうも私にはこのあたりがピンと来ません),一戸建てではアンテナ直下が原則になるようです。

 まあそんな,ピンと来ない話だらけの高周波には苦手意識というか海千山千の怪しさを感じる私ですが,だまされたと思って届いたブースタを使ってみますと,これがまた見事に改善されるんですね。

 あくまで参考値ですが,私の環境で,テレビ神奈川の受信レベルがブースタなしで約17dB,これがブースタを入れると23dBとなり,ちゃんと6dB(2倍)アップしているんです。

 いや,これだけ数字がぴたりと合えば気持ちがいいです,私の場合,この値が20dBを越えるくらいだとドロップもなく安定受信できるので,変動しても20dBを切らないように出来たこの状況は非常にありがたいと言えます。

 思えば私の場合,テレビ神奈川は受信できたり出来なかったりという当落線上にありましたから,ブースタで少しかさ上げすれば救える状況だったといえるかも知れません。だからこそブースタを導入することで,安定受信できた,という結論が得られたのでしょう。

 問題がないわけではありません。何せ電源が必要な装置がアンテナ線の真ん中に入り込んでいるわけですから,停電があったり故障があると,電波が完全に遮断されてしまい,全く受信できなくなってしまいます。ブースタなしだとテレビ神奈川以外はきちんと受信できているわけですから,これはハイリスクハイリターン,といえなくもありません。(おおげさです)

 ですので,このアンテナブースタの電源部も,UPSから電源を取ることにしました。これで停電も雷もばっちりです。

 今回は,さすがにメーカーの底力をみました。ちょっとハンダ付けが出来るくらいのエンジニアが暇つぶしにちょこっと作る程度の工作で出来る事なら,4000円や5000円くらいで市販されるはずもありませんわね。

 地デジに特化してあることで,帯域を狭めて効果を高めることが出来るとか,新しい素子を使っているとか,この時代ゆえの事情もあるでしょうが,このくらいのお金で問題が解決すれば安いものです。

 集合住宅で,出力の小さな地方局の受信が出来たり出来なかったりという方は,このアンテナブースタを使うと,保証はしませんが,幸せになれるかも知れません。
 

LCDモニタも買いました

 最近はLCDモニタが安いですね。ここしばらくのうちに引っ越しがあるだろうと思っている私は,8年ほど前に購入したシャープのLCDモニタ&テレビLL-M1500Aをしぶとく使っていました。15インチXGAですが,画質はなかなかよく,TVチューナーもD端子もビデオ入力も搭載し,あげくリモコンまで用意されているという,とてもありがたいモデルでした。当時10万円近くしたんですよ。

 私のマシンがノート型に移行するに伴い,このこのモニタは単なるテレビに成り下がっていたのですが,先日のATOM330マシンを地デジマシンに仕立てたことで,LCDモニタ本来のお仕事に返り咲きました。

 しかし,15インチのXGAで地デジは,あまりに厳しい。まるでネットブックで見ているようです。非常に不満だった私は,緊急LCDモニタ選定会議を招集しました。

 第1回目の結論は,機種選定に適当なものはなし,よって見送りでした。というのは,やはり入力端子と価格のバランスの問題でした。

 条件として,(1)アナログRGBがあること (2)コンポーネントもしくはD端子があること (3)スピーカー内蔵 (4)HDCPに対応した端子があること (5)大きさは20インチまで (5)マシン性能がプアなのでフルHDは無理 が挙げられます。コンポーネント端子というのが足を引っ張る条件なのですが,これは今私が使っているDVDレコーダを捨てるわけにはいかないので,必須になります。

 しかし,日本独自規格のD端子はもちろんのこと,コンポーネント入力による525iや525pが入るディスプレイはAVモデルを標榜しており,なかなか高価なのです。

 今時,20インチ程度のワイドモニタなら,1万円台前半で買えます。解像度が低くて良いなら1万円を切るものもありますが,これらはアナログRGBとDVIがあるくらいで,コンポーネント入力やD端子があると,チューナーまで内蔵して6万円とか,そういう価格になってしまいます。

 安いものを探してチューナー3万円というのを見つけましたが,それでも倍の価格ですから,躊躇したのです。

 LCDパネルの価格が下がり,素モデルであるLCDモニタの価格が暴落しているのは知っているので,もし本当に買うなら今なのだけど・・・とあきらめきれず,google先生に相談します。

 するとさすが先生,面白い情報が出てきました。一部の三菱製LCDモニタには,アナログRGBと兼用で,コンポーネント信号が入力できるようになっているようなのです。その場合,525pは問題なく表示され,525iについても簡易表示が可能という話なのです。

 ただし,このコンポーネント入力に関しては説明書にもほとんど説明がなく,市販のケーブルを使ってくれとあるだけです。カタログやWEBにも,AV機能を強化と書いてあるだけで,具体的な話はほとんどありません。

 しかし,先生が教えてくれた情報によると,三菱のLCDモニタのうち,RDT192WLM,RDT204WM-S,RDT223WM,RDT223WM-S,RDT241Wの5機種については,コンポーネント信号の入力が可能ということです。

 本当かどうかはわかりませんが,一応考慮すべきでしょう。

 一方,私はモニタについては三菱のファンで,それはトリニトロンブラウン管の特許が切れた直後に類似の構造と性能をもつ,ダイヤモンドトロンを商品化した90年代前半からでした。

 高い性能に不相応な低価格でコストパフォーマンスは非常に高く,真面目なものづくりから,働いているエンジニアのきまじめさが目に浮かぶようですが,一方でこれで儲かるのかよ,と思うと気の毒な気持ちになる事が多い三菱製品。そういうバイアスもあってか,私もモニタを選ぶときはまず三菱から選ぶようにしています。

 弟が買ったモニタも三菱でしたが,満足度は高いと言っていましたし,お金にうるさい古い友人も結局三菱にしたといっていました。彼らのようなうるさがたが三菱で満足なら,私ごときに不満の出るはずがないでしょう。

 かくして,20インチ程度のモニタとしてRDT192WLM,RDT204WM-Sの2機種を考えてみます。RDT192WLMは最安値で14000円となかなか安いのですが,1366x768と今使っているモニタに対し,横幅が広がっただけになっています。これは少々つまりません。

 それではとRDT204WM-Sを見てみると,こちらは1650x1050とかなり広いです。先日組み立てたマシンは,最新のBIOSにすることでこの解像度に対応することは分かっていますので,接続性も問題なし。価格はわずかに2万円を切るという感じです。

 6000円の差をどう考えるかですが,PS3を繋ぐことも考えると,やはり解像度は高い方がいいです。ピッチもRDT192WLMが0.3mmに対しRDT204WM-Sは0.258mmとよい細かさです。(私の好みの問題です)

 安いお店を探してみると,昔良い対応をしてくれたお店が引っかかりました。迷わずここにお願いすることにします。木曜日夜の注文で,土曜日の午後に届けてくれました。

 私は開封して気が付いたのですが,この機種はHDMIが搭載されていたんですね。DVI-DをHDMIにするケーブルを別に買わないといけないなと思っていたのですが,これはちょっとうれしい誤算でした。

 さて,古いモニタを処分して,新しいモニタをセッティングします。

 このモニタ,基本性能は素晴らしいのですが,かなりコストダウンをしています。重量のある大型モニタは筐体をしっかり作ったり,アームに金属を使ったりと,なにかとお金のかかるものなのですが,このモニタは6kgと軽く,アームと言うよりスタンドは全部プラスチックです。高さを調整する仕組みは,2cm程のブロックを積み重ねる方式で,一緒に見ていた友人は「レゴみたい」と大受けです。でも,これはかなり合理的な方法です。私はこの仕組みが大変気に入りました。

 画質の調整などは,ほとんどいじっていません。そのままでもう十分だと思います。ただし,バックライトが明るすぎるので,一番暗くしてあります。それでも明るくて困ったものです。

 それ以上に困ったのが音質の悪さです。ICレコーダの内蔵スピーカよりも悪いんじゃないか,もしかすると電話並みじゃないかと思うほど音が悪く,これはちょっと使えません。外付けのスピーカが必要になるのですが,どうせスピーカを付けるならもう少し使えるものが欲しかったし,この程度のものなら潔く付けないでいてくれた方が良かったように思います。

 心配していたコンポーネント入力については,あっさり解決。というのも,数年前に購入したプロジェクタ用に,コンポーネント入力ケーブルを自作していて,どうやらこのケーブルがそのまま使えそうだったことが分かっていたのです。DVDレコーダに繋いでみると,あっさりと表示が出ます。どういうわけか,525iでも525pでも問題なく映ります。

 こうなってくると,次の問題は入力の切り替えです。このモニタはアナログRGB,DVI-D,HDMIの3つがあり,切り替えが可能なのですが,アナログRGBとコンポーネント入力は共用です。市販のRGB切り替え器は,全線切り替えならいいですが,そうでない電子式の切り替え器などはコンポーネント入力に対応しませんので使えません。

 1650x1050ドットの高周波信号を劣化せずに伝送するのは切り替え器を挟むと難しいでしょうから,面倒でも手でつなぎ替えることにします。そのうちDVDレコーダも使用頻度が落ちることでしょうし。

 HDMIはPS3につないで見ますが,ちゃんと1080pが受けられています。これでBDも楽しく見れることでしょう。

 グレアパネルには賛否両論があるでしょうが,今回の用途と,私が元々グレア派であることから,歓迎すべきポイントです。しっかりしたARコート施し,光源の位置を調整すれば,ノングレアにする必要などない,というのが私の持論です。

 ということで,本格的にモニタを運用してみて,2万円は安いよなあとつくづく思いました。私は画質にこだわりもないし,このマシンでは写真の編集もしないので,そんなに高価なモニタは必要としていません。必要以上に十分な基本性能を持ち,HDMIまで持っていて,しかも消耗品を除いて3年補償という品質にを維持するこのモニタに,私は大満足でした。

 20インチ目一杯に広がった地デジの映像は,フルHDには足りない画素数ですがもう十分で,個人用のテレビとしてはもうなにも文句はありません。

 都合,7万円ちょっとで20インチの地デジ+1TBのHDDレコーダ(Wチューナ)が揃ったことになるわけですが,同じシステムなら家電量販店で10万円くらいで買えるのかも知れません。でも,自由度の高さはこの組み合わせでしか手に入らないものです。

 気になっていた消費電力ですが,モニタがエコモード使用で22W,本体が約50Wですので,70Wちょっとでしょうか。最近のテレビは100Wを簡単に越えるので,録画システムまでいれてこの程度の電力なら,気にせず使えるレベルではないでしょうか。

 とはいえそこはさすがにATOM330ですから,コマ落ちも時々起こりますし,エンコードまでやらせようとするのは難しいです。あくまで録画用と割り切る必要がありますが,折から家電とPCの境界がなくなりつつあることと,ATOMという低消費電力プロセッサの登場とにより,家電とPCを区別しない時代の可能性を感じました。

ATOM330ベアボーンの組み立て

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 突然ですが,PCを1台組み立てることにしました。

 理由はいろいろありますが,1つはATOM330というインテルのデュアルコアを試してみたかったこと,WindowsXPがそろそろ市場から消えそうなこと,安いベアボーンが手に入ること,1つくらいまともなWindowsマシンがあってもいいかと思っていたこと,そして最後に地デジへの移行手段にならんもんかな・・・,というところです。

 ATOMというプロセッサは性能はそこそこで値段と消費電力を下げたシリーズで,あくまで体感上の話だと思いますが,爆熱で知られたPentium4の2.8GHzくらいのパフォーマンスに近いと言われています。私に言わせればCPUの性能はもう十分なところにきていて,後は周辺,特にグラフィックとメモリに関係するシステムの出来如何で,全体のパフォーマンスが左右されるということでしょう。

 この考え方に従えば,ATOMとIONの組み合わせは最強と言えるのですが,まだ安いベアボーンが手に入るような状況ではなく,今回は残念ながらパス。しかし原子にイオンとは,次はプラズマとかそのあたりですかね。

 そんなことはどうでもいいんですが,今回手に入れたのはこんな感じです。

・R11S4MI-BA(FOXCONN)
・HDT721010SLA360(HGST)
・2GBのDDR2-DIMM(GreenHouse)
・DVR-SH20SD(アイオーデータ)
・WindowsXP Home Edition SP3

 このうち,DVR-SH20SDは最初は買うつもりはありませんでしたが,マウスを買いにいったヤマダ電機で2980円で偶然安売りしているのを見つけ,衝動買いしたものです。

 今回のベアボーンであるFOXCONNのR11S4MI-BAは私の購入価格で14999円と安い上に,HDDは3.5インチ,光学ドライブは5インチハーフハイトが使えるのですが,その割にはSATA専用だったりして,余ったパーツを使う事ができませんでした。

 光学ドライブはどうせOSをインストールするときくらいしか使いませんから,USB接続のものをインストールの時に使って済ませるにするつもりだったのですが,まあ3000円なら新品でもバルク品が買えるかどうかという価格でしょうし,3000円けちってインストールに手間取るようだと馬鹿馬鹿しいので,買うことにしました。

 買ってみると,なかなかのハイスペックでDVD-Rの20倍速ライト,DVD+RのROM化,DVD-RAMも読み書きOK,nero8の限定版が付いてくるなど,期待以上のものがありました。うちで一番いいドライブになってしまいましたよ。

 HDDは私が個人的に信用しているHGSTの1TBです。7350円。

 DIMMは年末に比べると少々値上がりしていますがそれでも十分安い。DDR以降のDIMMはチップそのもの以外にも,基板の設計がタイミングマージンにきいてくるので,ここはやはりブランドもので安い製品を探します。今回はグリーンハウスが安かったのでこれに決定。2280円。

 WindowsXPのDSP版を買うのは私は今回初めてなのですが,これって結構価格がばらついているようですね。高い店と安い店では3000円ほど差があるようです。もともと1万円くらいのOSなのに,こんなに差があると慎重になります。

 今回は11000円相当くらいの価格になるお店を選んで,DVD-Rドライブを除く全部をお願いしましたが,よく知っているお店ですし,信用できるところで買いましたから,まずまずの買い物が出来たと思っています。

 結局,ここまででかかったお金は38570円。キーボードもマウスもモニタも流用しますので価格には入っていません。送料を入れても4万円以内,これでメモリ2GB,HDDが1TBでWindowsXP付きですので,メーカー品に負けてないでしょう。

 ただ,主役であるベアボーンが,さすがに安いだけあって惜しい点もあります。まずMini-ITXのくせに結構大きいこと,ファンがそれなりにうるさいこと,見た目が格好良くないこと,アナログRGBしか出ていないこと,拡張バスがPCIであること,メモリスロットが1つしかないこと,です。

 このベアボーンに限った話というよりは,ATOM搭載のMini-ITXの主流がこうした傾向を持っていて,値段が安いことを売りにしているのが現状ですから,やむを得ないのかも知れません。私としては,初期投資額は少々高くてもいいので,徹底的な諸消費電力の低減を行ってもらうか,拡張性にもう少し考慮してあるとよいなと思います。

 先日の土曜日の午後に届いたこれらを早速組み立ててみます。

 まずベアボーンを開梱しますが,いや,想像していたよりも大きいですね。コンパクトなPCを想像していましたが,これだとコンパクトとは言えないくらいの存在感があります。ACアダプタ式ではないことは一長一短な所があるのでなんとも言えませんが,150Wという容量があることは,1つの安心材料のような気がします。

 HDDやメモリは目視では問題なさそうです。DVD-Rドライブも大丈夫ですね。Windowsも入っていました。

 ベアボーンを分解し,パーツを取り付けていきます。作業は本当に簡単で,あっという間に終わります。早く終わりすぎて面白くないくらいです。

 ディスプレイ,キーボードとマウスを繋いで,起動します。BIOSのセットアップでHDDやメモリが認識されていることを確認し,さっさとBIOSの設定を行います。

 リセットで再起動。ここでDVD-RドライブにWindowsXPを入れてインストール開始です。1時間ほどするとインストール完了です。あっけなくWIndowsマシンになりました。

 ここから先は,ドライバのインストール,各種設定,拡張機器の導入ということになりますが,地デジチューナーを除き,さっさと終わってしまいました。

 ただ,基本的なドライバが収められたCD-ROMに収録されているインストーラは,256色のVGAでは表示されない部分があるので少しはまりました。先にディスプレイのドライバだけ入れて置かないと,残りのドライバを入れるのにちょっとだけ戸惑います。

 さて,動いて見れば,ただのWindowsXPマシンです。2GBのメモリ,1TByteのHDDは一昔前の高スペックマシンですから,一昔前のOSであるWindowsXPならストレスフリー!,といいたいところですが,やはり少々引っかかる感じがあります。

 私以外の人も書いていますが,アプリケーションを起動するとき,ダブルクリックから実際に立ち上がるまでに,ちょっとしたタイムラグがあります。なにをやっているのか分かりませんが,「あれ」という違和感がついて回ります。これはあまり気分のいいものではありません。

 それでも,OSの起動も比較的高速ですし,安定して動作していますから,そこそこのCPUに大きなメモリとHDDを装備したマシンがこのくらいの価格で手に入るというのは,良い時代になったものです。

 発熱については期待通り少なく,測定してはいませんがトータルで40W程度の消費電力というのは本当のようです。近頃のBDレコーダだってこれくらいの電力は消費しますから,24時間稼働をすることがあっても,そんなに電気代を気にしなくてもいいでしょうし,冷房を強める必要もないでしょう。

 ファンは低価格機だけに心配でしたが,予想以上に静かでした。このあたりの感覚は人によりけりだと思いますが,もう少し静かなファンに交換するともっと良くなるように思います。深夜になると風切り音が少々耳障りでしょうか。

 むしろ,HDDのシーク音が金属の筐体に響いて耳障りなのは残念です。アクセスランプを見なくてもアクセスの具合が分かるという無理矢理な利点もなくはないですが,やっぱりゴロゴロと音を立てるのはいいものではありません。(アクセスランプも真っ赤なので結構無粋です)

 ということで,一応マシンは完成しました。画面周りの速度の遅さが気になるので,高速なマシンを普段から使っている人にはつらいように思いますが,なんといっても消費電力が小さいですから,許してあげましょう。

 さてさて,残るは地デジチューナーです。

 SKNETの定番,MonsterTVシリーズのなかで,USB接続型WチューナーのHDU2を買いました。約15000円と微妙な値段だったのですが,昔から予約がバッティングして悲しい思いをすることがあった私としては,Wチューナ-のゆとりをぜひ感じてみたいと思っていました。

 これをまずは標準状態でインストールです。問題なく動作します。少なくともこの状態で,明日からアナログ停波になっても私は難民にならずに済みます。ただ,ちょっと重たいです。このマシンスペックでは,コマ落ちがあります。

 それと,私は川崎に住んでいるのですが,TVKが入ったり入らなかったりします。ちょうど当落線上にあるような感じです。ただ,ほかのチャンネルも受信はできていても,十分なレベルであるとは言い難いので,集合住宅には欠かせないと言われる室内用のアンテナブースターを導入することを考えています。

 んで,せっかくのHDU2ですから,xxxをyyyしてzzzするととても幸せになれるわけです。このマシンスペックでどこまで出来るかは分かりませんが,ちょっと頑張ってみようと思います。

 つくづく思うのは,もう地デジというのは,家電の域を超えたものなんだなあということです。流れてくるデータのフォーマットに始まり,そのデータをどう処理して画像を得るかまでの流れを考えると,やってることは情報処理そのものです。

 かつて,PCをビデオレコーダにするのが流行りましたが,この頃はビデオデッキや当時で始めたDVDレコーダという家電品をPCが模倣するという感じでしたが,今回地デジシステムをPCベースで検討するにあたり,むしろ家電の中身がPCになっているという実感を持ちました。

 少し前の子供に,テレビの原理を教えてあげるのは,難しいものではありますが不可能ではありませんでした。しかし,デジタルTVはもう子供には理解不能でしょう。粒度の問題ですから,子供達にわかるレベルで教えることは可能でしょうが,果たしてそれで原理を語った事になるのかどうか。私には自信がありません。

やはりWindowsMobileは定期的リセットが不可欠なのか

 アドエスはなかなか安定しません。現在困っている問題は大きく2つ。

・ActiveSyncがいつまでたっても終わらない

 Bluetooth経由でOutlookの予定表を同期させているのですが,本来すぐに終わるはずの同期が20分経っても終わりません。仕方がないので中止を試みますが,中止できません。

 やむなく接続を切るのですが,その後猛烈に不安定になるため,結局リセットする羽目になります。リセット後に同期すると,あっという間に終わるんですが・・・

・IrisBrowserのクラッシュ

 リセット直後はいいんですが,数日使っているとIrisBrowserがクラッシュして落ちます。接続,名前の解決,データの送信までは動くのですが,データ受信の段階で落ちてしまいます。こうなるともうリセットしか解決出来ません。

 上記2つの問題によるリセットは,キーボード横のリセットではダメで,田千代子のリセットボタンを押さねばなりません。時計が狂うのもお約束です。

 運用でなんとかしたいと考えましたが,なにせ再現性や傾向がつかめないので,同期するときには事前にリセット行う,という方法で回避するしかないような感じで,あきらめムードです。

 しかしそれでも解決しないのはIrisBrowserのクラッシュです。まったく前兆がなく,クラッシュするかどうかは時の運です。

 IrisBrowserはまだ良いのですが,この現象が発生してしまうと,PocketIEやOperaではフリーズを起こしてしまいます。落ちてくれないので本当にリセットしないと動かなくなります。お天気情報取得アプリでもなってしまうので,これらの共通するモジュールの問題なのでしょう。

 なんか,もうアドエスには疲れてしまいました。これを5万円以上で買ったなら,私は怒り狂っていたんじゃないかと思います。

 試行錯誤として,IrisBrowserのWebキャッシュをSDカードではなく本体に置いてみることにしました。時々,キャッシュの上限サイズの設定値が,無茶苦茶な値を示すことがあるので,もしかしてと思っています。

 あと,KeyLockSuspenderも危険そうな感じなので,使うのをやめてみました。私の場合は電源を切るためのスクリプトを入れているので,無理にこれを使う事はありません。起動後の自動接続が便利そうなので使っていましたが,AutoConnectを入れているので,一応アプリからの接続は自動化できています。

 この2つで,問題が解決してくれればありがたいですし,駄目な場合はとにかく一日一回リセットを心がけるという,極めて後ろ向きな方法で逃げるしかないかも知れません。

 まあとにかく,WindowsMobileに過度な期待は禁物です。デフォルトで使えば安定したOSなのかも知れませんが,デフォルトでは使えないから,これだけ環境設定系の定番フリーウェアが出回っているわけで,この際マイクロソフトはモバイル用のOSをWindowsXPベースで作り直したらどうでしょうか。というか,ATOMでスマートフォンを作ってWIndowsXPをそのまま入れろ。

アマデウスとブレードランナーを見る

 Blu-rayで映画を見ることがこれほど価値のあることなのか,と思いを改めた私ですが,まだまだソフトは割高というのが印象でした。しかし,かのamazonが特定のタイトルに限って半額というのをやっており,せっかくなので2タイトルほど買ってみることにしました。

 「アマデウス」と「ブレードランナー」です。

 どちらも映画史に残る金字塔です。

 詳しい物語の内容は割愛しますが,どちらもBlu-rayでなければ味わえないものがあります。とうとうパッケージメディアが映画の持つ表現力に追いついたのか,と思いました。

 アマデウスは,Blu-rayによって当時のヨーロッパの空気感を表現出来るようになったと感じましたし,優れた音楽も大変に臨場感豊かに再現されます。Blu-rayの良さは映像だけではなく,音声の品質も格段に上がっているのだと思い知ります。

 音と映像でぐいぐい引き込まれて,クライマックス,サリエリがベッドのモーツアルトと共同作業を進めるシーンは,まさに才能を持つ者同士が共に跳躍した瞬間。見ている者にぴりぴりとした緊張感と高揚感が伝わってきます。すばらしい。

 そしてモーツアルトは絶命します。漂う空気が一変します。彼を理解できる高い能力を持ち,彼を心から尊敬していながら,自らの唯一の支えを砕いた彼を許せず,破滅に追い込んだサリエリの末路もまた,破滅に近いものでした。退廃した空気が支配し,3時間という長編はようやく幕を下ろします。

 DVDでは物語をなぞるのが関の山だったアマデウスも,Blu-rayでは物語を味わうことが出来ます。今さらといわず,おすすめの一本です。


 次にブレードランナーですが,これは理系の教養として見ておかねばなりません。リドリー・スコットにシド・ミード,もうこれだけでおなかいっぱいです。

 陰鬱な未来のロサンゼルス。猥雑な街はいつも雨が降っています。雨が降ったシーンはDVDでは雨が降っているという事実を捉えるのが精一杯ですが,Blu-rayだと体が湿ってきそうな程の一体感を持つ事が出来ます。

 わずか4年で寿命を迎える人工物としてのレプリカント。感情を持つに至った「進化した」レプリカントは,苦悩します。生みの親であるタイレル博士を激烈な感情の中で手にかけ,やがてデッカードとの死闘の末,寿命により「機能停止」します。

 生きたいという感情の芽生えは,すでにそれが生命体であることを物語っています。これを単純な「物」として処理できるかどうか,なにより尊重される命と,動いているという事実だけを示す機能との間に,一体どこで線を引くべきなのかを否応なく問いかけると共に,私には単純なヒューマニズムを嘲笑しているかのように思われました。

 Wikipediaを見ると,デッカードがレプリカントだ,という話もあったりしますが,私はそんな謎解きはにはあまり関心がありません。デッカードが持つ記憶は他の誰かの記憶かも知れませんが,レプリカントと共存する未来においては,誰もが同じ疑いを自らに問いかけながら,生きているに違いないからです。

 様々なバージョンがあるブレードランナーですが,個人的にはこのBlu-ray版が決定版であり,これを見る事がすなわちブレードランナーを見る事になると思います。妥協のない緻密な映像,寒々とした空間を作る音楽,そして見終わった後の「うむー」と腕を組んで考えさせられる後味の悪さ。

 これぞ,パッケージメディアが映画本来の表現力に肉薄したことを証明する作品だと思います。この作品を見ると,以後の映画やマンガ,アニメにどれほどの影響を与えたかを思い知ることになるでしょう。

 PS3を持っている人は,安いうちに是非一本。

 私は,この2本,都合約5時間を立て続けに見ました。さすがに疲れてしまいましたが,DVDはテレビを見る感覚なのにBlu-rayはやっぱり映画を見る感覚です。疲れる種類の違いがあります。満足感を伴う心地よい疲れを味わうには,やはり時間あたりに浴びせられる情報量が重要だと感じました。

 映画は映画館でみるのがいい,昔の人はそう言いました。彼らはその理由を説明出来ずに,感情論でそういって引き下がりませんでした。実際の所,Blu-rayのフルHDでも,フィルムの情報量をすべて取り込めているわけではありません。映画館で大画面で見ることの価値は,Blu-rayがある今だからこそ,問われるようになるかも知れません。

今度こそ頼むぞアドエス

 昨日,問題が解決し運用の成熟を期待するフェイズに入ったと宣言したアドエスですが,その日のうちに撤回することになりました。

 やっぱり,電源OFFを一度行った後では,WEBブラウズでフリーズをします。再現率はほぼ100%といっていいでしょう。

 このフリーズはなかなか深刻なもので,他のアプリも固まりますし,復旧はキーボード横のリセットではダメで,電池の横にあるリセットボタンを押すしかありません。時計は狂いますし,精神的なダメージが結構大きいです。

 運用で回避は難しく,もうWEBブラウズをしない,ということしか手はないとあきらめかけたのですが,それでもメールにあるリンクに不意に触れてフリーズすると,これはこれでとても悔しい思いをします。

 とはいえ,昨日,一時的とはいえ電源OFFから復帰させたアドエスでフリーズが起こらなかったことも事実です。あれからなにを変えたのか・・・良く思いだしてみます。

 すると,どうもIrisBrowserを削除してから調子が悪いようです。

 まさか,と思いつつ,もう一度IrisBrowserをインストールし,設定から接続をいつも使っているプロバイダに繋ぐよう指定しました。

 すると,ウソのようにフリーズが起こらなくなります。

 推測ですが,自動接続を行う部分が,PocketIEもOperaも共通になっているんではないかということ,そしてその仕組みは,いわゆる「インターネット接続」を指定しているのではないかということです。よく分かりませんが,この「インターネット接続」では,W-SIM経由とWiFiを自動的に切り替えるんじゃないかと思っていまして,この仕組みに頼らず,しかもW-SIM経由に固定できるIrisBrowserなら,問題は起きないという事ではないかと。

 せっかくですから,IrisBrowserをしばらく使ってみたのですが,動作が重たいことを除けば,悪くないブラウザだなあと考えが変わりました。スクロールバーが出てこないことが気に入らなかったのですが,これは設定を変えるとあっさり解決。

 iPhoneで皆を感激させた拡大/縮小なども実現されているので,ついつい指でつまみたくなりますが,さすがにアドエスでそれは無理です。

 レンダリングも遅いですが,レイアウトは綺麗ですし,見やすい表示をしてくれています。上下ボタンによるスクロールは1行単位とイライラしますが,これはもしかしたらなにか設定の方法があるのかも知れません。

 また,そんなに信頼性も低くないので,これを常用することにしました。逆にLunascapeを削除しました。

 そんなわけで,今度こそと思っていたのですが,ActiveSyncでこけてしまったりと,なかなかリセットボタンから開放してはくれなさそうです。

 冷静に考えてみると,あれこれアプリを突っ込んでいるから信頼性が低くなるとはいえ,そうしたアプリに頼らないと使いやすいものにならないのがWindowdMobileでもあるわけで,この辺は好きな人でないと使い込めない理由になってしまうなあと考えてしまいました。

 その点ではPalmも同じでしょうが,Palmの場合は初期のPalmが最初から良くできていたので,これを否定しない形でアプリが作られてきましたし,全体にリセットの世話になることは少ないように思います。

 さらにいえば,携帯電話は良くできていますよね,リセットなんかしたことないですもん。カスタマイズは一切出来ず,自分が慣れていくこと以外にないものではありますが,信頼性は高いと言えて,これがキャリア主導の端末作りかと,今さらながらに思います。

 口うるさい日本のキャリアが,ここ最近スマートフォンを展開しようとしていますが,どうも彼らの根っこに染みついたポリシーにあわない気がしてなりません。

 ということで,今度こそ,24時間以上リセットをせずに済む日を目指したいと思います。

キーロックスイッチと天気予報を連動させる

 前回,キーロックスイッチで電源をOFFにするという運用が完成形に至ったと書きましたが,この手のガジェットの環境設定は,飽きるまでやってしまうものです。やめときゃいいのに余計なことをやって,はまりまくるのが常です。

 今回は,キーロックスイッチをOFFにして電源を入れたときに,JWezWmという気象情報取得ソフトを起動し,自動的にデータを取得後にToday画面の表示を反映,後に自動的にアプリが終了するという流れを実現することになりました。

 前回までの方法では,キーロックスイッチがONになっているときは,とにかく電源を切る,ということだけを実現すれば良かったので,どんなときでも自分を起動しておけば済みました。キーロックスイッチがOFFになっているときは「なにもしない」からこそ出来た方法です。

 しかし,今回は同じ起動したときでも,キーロックスイッチのONとOFFで処理が違ってくるので,キーロックスイッチがOFFの場合の記述も必要です。

 そこで,RegcondExec.iniを以下のように書き直します。


[KeyLockOn]
triggerNegate=false
triggerKeyName=HKEY_CURRENT_USER\Software\Sharp\PhoneStatus\Status0
triggerKeyState=exists
triggerKeyType=DWORD
triggerKeyValue=0x0001
checkType=both
polling=200
exec=\Program Files\MortScript\PowerOff.mscr
exec=\Program Files\RegCondExec_v010\RegCondExec.exe| -execmode=open -section=KeyLockOff

[KeyLockOff]
triggerNegate=false
triggerKeyName=HKEY_CURRENT_USER\Software\Sharp\PhoneStatus\Status0
triggerKeyState=exists
triggerKeyType=DWORD
triggerKeyValue=0x0000
checkType=current
exec=\Program Files\JWezWM\JWezWm.exe|auto
exec=\Program Files\RegCondExec_v010\RegCondExec.exe| -execmode=open -section=KeyLockOn
onUnmatch=\Program Files\MortScript\PowerOff.mscr
onUnmatch=\Program Files\RegCondExec_v010\RegCondExec.exe| -execmode=open -section=KeyLockOff


 前回と同じように,RegcondExec.exeのショートカットをスタートアップフォルダに置き,起動オプションを -section=KeyLockOnとしておくことで,[KeyLockOn]の記述に従ってキーロックスイッチを監視します。

 キーロックスイッチの状態が変化したら,PowerOff.mscrというMortScriptを実行します。このスクリプトは実行後6秒後に電源を切るものですが,実はlock2suspendも常駐させているので,まずLCDの表示が消え通信が切断されて,終わった頃に電源が切られるという仕組みです。これは前回同様です。

 そして,前回は再び[KeyLockOn]で監視に入った流れを,今回は[KeyLockOff]という別の流れで監視することになります。

 [KeyLockOff]では,その時のキーロックスイッチの状態を監視します。変化は監視しません。電源が入った時の状態が,もしキーロックスイッチOFFなら通常の起動ですので,JWezWmを起動し,気象情報を取得します。済んだら今度は[KeyLockOn]でキーロックスイッチを監視します。キーロックの状態がどうなっているかで,動かす監視の方法を変えるというわけですね。

 もし,キーロックスイッチがONなら,それはきっと電源ボタンが不意に押されて電源が入ってしまったということでしょうから,[KeyLockOn]の時と同じように電源を落とすスクリプトを呼び出し,[KeyLockOff]でキーロックスイッチを監視するようにします。

 この流れでいけば,キーロックスイッチをON,OFFそれぞれで好みの処理をさせることが可能になりますし,間違って押された電源ボタンも無効に出来ます。

 今回,随分はまったのは,RegCondExec.exeの起動オプションでした。-execmodeはデフォルトではtoggleになっています。[KeyLockOn]しかなかったときには,このオプションを省略してtoggleになっていても,なぜかきちんと動作してくれていました。

 今回,[KeyLockOff]というsectionを追加して使い分けたのですが,KeyLockOnからKeyLockOffを起動すると,異なるsectionを起動することになるので,デフォルトのtoggleでは常駐解除が出来ずに,無効なsectionというエラーが発生していました。

 そこで,-execmode=openとし,そのsectionで起動するように強制すると,問題なく動くようになりました。

 いや-,実はよく分からないのです。topggleで同一のsectionの起動がエラーにならない前回の場合,常駐の解除がなされないといけません。でも実際には常駐されています。つまり,そのsectionの動作は終了し,そこから起動がかかっているという解釈です。

 しかし,この解釈なら実行後に終了して別のセクションを起動しているわけですから,エラーなど起きるはずがありません。微妙なタイミングなのかも知れませんが,どちらにしてもopenで起動すれば,思った通りの動作になってくれます。

 こうして,めでたくキーロックスイッチの操作で気象情報を自動取得する仕組みが追加できました。私は通話にアドエスを使わないので常に電源を切っておけるのですが,こういう使い方をするのは珍しいのか,あまりgoogleでも引っかかりません。


 さて,この作戦で運用に入ったのですが,その後もいろいろ苦労しました。


(1)WEBの閲覧でフリーズ

 リセット直後は問題ないのですが,一度電源をOFFにすると,次からWEBをみようとブラウザを起動すると,いつまで経っても「接続中」の表示が出たまま,終了することも出来なくなる。結局最終的にはすべてのアプリが固まるので,リセット(それも電池ブタを開けて)するしかない。

 メールも天気情報も同じ条件でちゃんと取得できるので,本当にWEBの時だけ起こるのだが,OperaもIEも他のブラウザも同じように発生するのが謎であった。

 数日間の試行錯誤の結果,「Pocketの手」のIEの設定を起動すると,接続に関係するチェックボックスが3つとも解除されてしまうというバグがあり,これが原因でずっと接続中のままになってしまうことが分かった。

 改めてIEの設定から接続に関するチェックボックスを3つとも設定すると,これまでの問題がウソのように,快適に動くようになった。やれやれ。


(2)RealVGA

 アドエス最後のカスタマイズ,RealVGA化。せっかく800x480ドットのLCDにもかかわらず,196dpiに設定されたアドエスは,表示される内容がQVGA並みとなる。その分文字は高品位だが,小さいLCDに多量の情報が表示されている間隔は便利だし気持ちのいいもので,これを本当にVGAとして使うべく,128dpiや96dpiに設定することを,ReakVGA化と呼んでいる。

 ところが,入力パネルのdllが,196dpiの物以外に用意されておらず,単に設定を変えただけでは入力パネルが出てこないだけではなく,最悪の場合はリセット後に再起動しなくなる。私はここにはまり,5,6回フォーマットをする羽目になった。

 そこで,xxxをyyyしてzzzすることで128dpiと96dpiの入力パネルを入手し,今のところ問題なく動作するようになった。文字が小さく,多くの情報が手に入るようになったことで使い勝手は向上したが,フォントの見やすさがさらに求められることになってしまった。

 また,画面が暗いままだと文字が読みにくいため,バックライトの輝度を1段上げることになってしまったのと,一部アイコンや設定画面が崩れたり拡大されて表示されるなど,おかしな表示なってしまうという弊害もある。

 はっきりいって,私はもう元の解像度には戻せない。


(3)GoogleTalk

 GoogleTalkを常用する私としては,OctraTalkの使い勝手が悪い癖に有償という状況に辟易していたところ,偶然にもtalkonautというアプリを見つけた。やや動作が重いが,日本語も通るし,使い勝手も悪くはない。実質JabberをWindowsMobileで使うための唯一の解でもあるので,こちらをえらんでOctraTalkはさっさと削除。


(4)メイリオ

 真のClearTypeであるメイリオは,個人的にはWindowsVistaにおける最大の功績であると評価をしている(印刷フォントとしてはナニでも,液晶表示フォントとしては見やすさと軽快な印象で私は好きです)のだが,これをアドエスに入れてみる。

 Pocketの手からフォントリンクを変更して,システムフォントをメイリオにしてみたが,残念な事にメール(PocketOutlook)の受信したメールのフォントが変えられない。

 ところがなんと先人達の偉大なことよ。PocketOutlookが使用する,msgothic.ac3を,同じファイル名でサイズゼロのファイルで上書きしてやると,PocketOutlookは仕方がないからシステムフォントを使うことにするらしい。よってOutlookでもフォントの置き換えが可能になるとのこと。

 やってみると,なんと見やすく,美しいことか。情報量の多さが窮屈な感じにならず,実に涼しい画面になっているので,画面を眺めていることが苦にならないどころか,楽しいとさえ思える。賛否両論あるカスタマイズではあるが,私はRealVGA化と同時に行う事をおすすめしたい。


(5)ActiveSyncのBluetoothによる同期

 Bluetoothを使ってActiveSyncを使う事は,最初はいろいろ苦労したが,出来てしまえば実に簡単なことで,これほど手軽にActiveSyncが出来る事に感激した次第。昔,シリアルポート経由で行っていた頃,なかなかうまく接続できずにイライラしたものだが,環境は確実に良くなっていると思う。

 はっきりいって,アドエスのような端末こそ,Bluetoothが内蔵されているべき。


(6)ブラウザの評価

 OperaとPocketIEの調子が悪いときに,他のブラウザをいろいろ試した。

・SkyFire・・・重たいし,これまでのブラウザとあまりにUIが違うので却下。ついでに高解像度にも対応しないのでみにくくて仕方がない。

・IrisBrowser・・・WebKitらしい軽さと再現性は大いに結構だが,やはりスクロールなどのUIがこれまでのブラウザと違うし,それが必ずしも使いやすいわけではないため却下。特にzoomの設定値を覚えてくれないというのは,致命的。

・OperaMini・・・Javaベースの小さいブラウザで,速度もまずまずだったのだが,起動するのにいちいちJavaを起動しないといけなかったり,Java独特のもっさいりしたメニューにげんなりし,速攻削除。

・LunascapeMobile・・・エンジンを切り替えられるタブブラウザとしてそれなりの評価を得ているLunascapeではあるが,WindowsMobile版ではIEのコンポーネントを流用しているので,単にIEがタブブラウザになっただけ。ホームページを変更できないなどかなりしんどいが,IEはそもそも軽く使いやすいので,今のところこれで決定。

・NetFrontv3.5・・・無償版がダウンロード出来るのだが,あろう事か使用期限が5月31日までとなっており,この段階で評価する気にならず放置。

・minimo・・・ダウンロード出来ず。Firefoxのモバイル版のリリースも当分先な感じ。もはや期待しないことにする。

 結局,Opera8.7とLunascapeMobileの使い分けで落ち着くことになりそう。


 というわけで,多少の問題と妥協はありつつ,なんとか運用できるところまできたかなという印象です。いつも,こうしたガジェットの環境構築は,終わった後ではもう二度とごめんだと思うのですが,結局新しい機械を手に入れるとまたやっちゃうんですよね。

 アドエスがどこまで使い物になるか,先人達の偉業を味わいながら,試していこうと思います。

アドエスのキーロックスイッチ決定版

 さて,前回,Bluetoothドングルを取り付けたアドエスを,キーロックスイッチによって電源をOFFにするする仕組みを考えましたが,キーロックスイッチONの時でも電源ボタンがマスクされないことから,電源ボタンがふいに押されて起動した後,ずっと起きっぱなしになるという問題点があり,検討を続けていました。

 今回,すべての問題点を解決出来たので,書いておきます。

・用意するもの

lock2suspend.exe
MortScript4.1
RegCondExec


・基本的な流れ

 前回はKLChgExecによってキーロックスイッチのONとOFFを監視し,それぞれに応じたMortScriptを起動したが,今回は,レジストリを監視し,キーロックスイッチの変化と同時に,キーロックスイッチの状態も見ることで,キーロックスイッチがONの場合にはとにかく電源を切る,ということにしてみた。

 キーロックスイッチは,レジストリのHKEY_CURRENT_USER\Software\Sharp\PhoneStatus\Status0に状態が常に反映されていて,1ならON,0ならOFFとなっている。

 これを,RegCondExecという常駐ソフトで監視し,OFFからONに状態が変化した場合には従来通りのPowerOff.mscrを実行,また起動時にONの状態であった場合にもPowerOff.mscrを実行する。

 lock2suspend.exeについては,キーロックスイッチがONになった直後に通信の接続を切り,またOFFになって起動した場合にすぐに通信の接続を行うこと,またモデムとして動作しているときにはサスペンドに入らないという機能を実現するために併用する。


・設定

(1)まず,RegcondExecをインストール。なかなか複雑な設定が必要だが,以下を記述したRegcondExec.iniを用意し,実行ファイルという同じフォルダに入れておく。

[KeyLockOn]
triggerNegate=false
triggerKeyName=HKEY_CURRENT_USER\Software\Sharp\PhoneStatus\Status0
triggerKeyState=exists
triggerKeyType=DWORD
triggerKeyValue=0x0001
checkType=both
polling=200
exec=\Program Files\MortScript\PowerOff.mscr
exec=\Program Files\RegCondExec_v010\RegCondExec.exe|-section=KeyLockOn

 RegcondExecは,execで指定されたアプリを実行すると常駐が解除されてしまうので,再常駐させるために,自らを起動するという,ちょっとアクロバットなことを行う。


(2)RegcondExec.exeのショートカットをスタートアップフォルダに置き,起動オプションを -section=KeyLockOnとしておく。

(3)lock2suspend.exeの起動オプションを,/disconnect /connect /keepmodem だけ指定する。つまり,キーロックスイッチがONになったら,まずは画面をOFFし接続を切る。そしてPowerOff.mscr(以下を参照)で指定された6秒後に,電源がOFFになる。

If( ProcExists("player.exe") = 1)
ToggleDisplay(0)
Else
Sleep(6000)
PowerOff
EndIf
Exit

(4)lock2suspend.exeとRegcondExec.exeを常駐させる。


・運用

 RegcondExecが常駐すると,Today画面の下部にRCEアイコンが出る。この状態でキーロックスイッチをONにすると,まずlock2suspend.exeによって画面が瞬時にOFF,後に電源が切れる。

 ここで,電源ボタンを押すと普通に起動してしまうが,RegcondExec.exeによって6秒後に再び電源が切れる。

 キーロックスイッチがOFFになるとlock2suspend.exeによって通信の接続も行われて,起動する。


・問題点

 これでおおむね問題点はなくなり,望む動作が実現出来たが,SDカードのマウントとアンマウントに問題があるようで,一度だけSDカードがアンマウントされないままSDカードがマウントされ,SDカードがSDカード2として存在したことが,いろいろなアプリの動作に支障を来した事がある。また,SDカードが結局マウントされないという問題も時々起こるので,最悪の場合SDカードの破壊につながる可能性も否定できない。


 いちおう,BluetoothによるActiveSyncも動作するようになり,PCとの同期やファイル転送,そしてオーディオにといろいろな活用が出来るようになってきました。電源周りについても一応の目処が立ったことで,今度こそ実用的に使えるものと期待しています。

 ゲームもいくつか入れましたし,HPの電卓のエミュレータも入れました。PIMとしてWindowsMobileを使うはまだまだ辛く,現在の所全く考えられないのですが,それでもこのマシンが今後2年間,インターネット接続マシンとして私の生活を支えてくれるだろうという期待が高まった来たように思います。